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中学2年生の女の子と、小学5年生の男の子の子育て中。使ってみていいなと思ったものや、子育てについてのアイデア、行ってみて楽しかったスポットなど紹介していきます。

純銀バングル製作体験に行ってきました

 職人の技を教えていただきました

 

先日、東京国立博物館に行った際、

催されていた伝統工芸職人展で、

銀を使った工芸品を

作っている工芸士の方に、

工房でバングル製作体験も

やっていると聞き、早速予約。

誕生日も近いので、

自分の誕生日プレゼントにしようと

昨日、バングル製作体験に行ってきました。

 

浅草橋の駅から10分くらいの工房。

日伸貴金属という会社です。

まさに職人の工房という場所で

貴重な体験を受けられます。

 

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まずは、バングルの太さを決めます。

私は中くらいの太さにしたので、

10000円でした。

 

細長い純銀の板を金槌で叩いて

模様をつけます

使う金槌によって、

出る模様が違ってくるので

銅板に試し打ちをして、金槌を決めました。

 

↓ ↓ ↓ 3本並んだ一番上が金槌を打つ前の純銀の板。

      真ん中と一番下は、金槌を打って模様が入っています。

 

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表の面と、周りの部分を金槌で

トントン叩いていきます

あんまり力を入れすぎないのが良いそう。

叩いているうちに

指先の感覚と音でうまく叩けているのか

なんとなくわかるようになった気がしました。

その後、バングルの型に沿って

曲げるように叩いていきます。

 

銀は叩くことで強度が出るそう。

バングルを自由に広げやすくするため、

少し火を入れることになりました。

 

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バーナーで200度くらいに熱し、

すぐ水につけます。

銀は熱伝導がいいので、

一瞬で冷えるそうです。

火を入れた後の銀は、柔らかくなって

曲げやすくなっていました。

 

再度、強度をつけるために

今度はカーブした鉄の土台の上で

曲線が綺麗になるように叩いていきます。

 

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形を整えたら、研磨剤をつけての

磨き作業です。 

ピカピカに磨きあげたら、完成!!

 

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完成品はこちら。 ↓ ↓ ↓

 

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片方の端に、縦のラインを少し入れたりして

世界に一つしかない

オリジナル純銀バングル

作ることができました。

自分へのバースデープレゼント、

すごく愛着が湧いて

ずっと使い続けると思います。

 

 

銀師(しろがねし)というお仕事

 

バングルの作り方を教えていただいたのは、

上川善嗣さん

どうやら前日に「よじごじ」という番組に

出ていたそうです。

 

バングルを作りながら

いろいろなお話ができました。

 

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これは、昔の職業が書いてある本。

当時は分業で仕事がなされていて

今では単体ではおそらく存在しないような仕事も。

 

超絶技巧の作品というのは、

作家として名前が残っている人が

プロデューサーとなり、

それぞれの仕事のスペシャリストが

分業で製作して一つになった完成形なんだそう。

先日、三井記念美術館で「超絶技巧」を

見てきたばかりなので、

それを知って見ていたら

また違った見方ができた気がします。

 

銀についても教えていただいて、

西洋と日本の銀文化の違いを知りました。

ミサの前日に銀のゴブレットを磨いて

ピカピカにするのは、

黒ずんだところから新たに生まれ変わるとして

キリストの復活に通ずる、

だから銀でないとならないという話。

食事は日本のように熱々のうちに食べないので、

ちょうど良い温かさのものを食べるのに

熱伝導の良い銀のカトラリーを使うことで

温かさまで伝えるという話。

硫黄などの毒に反応して、

銀の色が変わるので昔は使われたという話。

衛生環境が悪い地域では

銀の抗菌作用が利用されているという話。

 

などなど、

西洋などは昔から銀が生活の一部として

根付いていて、今でも利用されているのに対し、

日本ではそういった文化がなくて

銀製品は工芸品という見方をされがちだそうです。

 

20年前は数十人いた銀師も

今は廃業する工房も多く

だいぶ人数も少なくなってしまったそう。

また、作業に使う道具を作る職人さんも

少なくなっているとのこと。

 

伝統的な技術を、いかに継承していけるのか

職人の方から直にお話を聞けたことで

問題を身近に感じて、考えさせられました。

 

10月7日〜9日に

台東区立江戸下町伝統工芸館にて

上川善嗣さんが実演する

催事があるそうです。

ご興味ある方は、覗いてみてはいかがでしょうか。

 

 

とにかく、

作品を作り上げるのって楽しい!!

今度は指輪とか作ってみたいです。